中国マネー、爆買いについて心からウェルカムと思っている日本人は少ないかもしれません。
中国の小金持ちが胡散臭い中国商品に疑心暗鬼になって日本の商品を買い漁りに来ている
ぐらいの認識ではないでしょうか。
ところがその中国マネーが日本で見捨てられそうな企業を買い取って、再建を勧めているというというのです。
あの中国マネーが幸せをもたらしてくれるかもしれないというのはどういうことでしょう。
山あいの寂れたホテルに目をつけた中国マネー
舞台は新潟市内から車で、1時間の阿賀町にある第三セクターが運営する「ホテルみかわ」。
観光資源もないこの町でオープンから24年間ずっと赤字続き。
ご自慢の温泉は源泉掛け流しですが、よく見るとタイル剥がれてみすぼらしい箇所がいくつもあります。
サウナも壊れて使用不可。
館内のあちらこちらにも老朽化が目立ちますが、予算が無く修理さえできません。
開業当初こそ温泉プールなどが家族連れで賑わったものの、町の人口も減少して7,000万円もの負債がありました。
今や町のお荷物です。
かつていくつものホテルを繁盛させてきた敏腕のホテルマンを雇ってテコ入れをしたものの結果が出ず、とうとう売却に出しました。
そこに目をつけたのが中国企業。
2017年12月とうとう調印式が行われたのです。
幸い従業員はそのまま雇用してもらえるようでした。
中国の富裕層1万人が会員の旅行会社の狙い
ホテルみかわを買い取ったのは、中国・上海にある旅行会社「山嶼海(さんようかい)」です。
この会社の会員は、主に医者や元官僚などでお金もあれば暇もある富裕層。
そして中国人は意外と温泉好きが多いのだそうです。
国内の温泉地までは不便で遠いので、この阿賀野町に飛行機で来た方が早くて便利だ
というのが買い取りの一番の理由だったようです。
しかも中国人は温泉そのものよりも水着着用の温泉プールがお好み。
このホテルみかわには源泉掛け流しの大浴場や露天風呂だけでなく、回遊式の温水プールもあったのです。
従業員もまた高齢の方が多いのですが、どうすれば中国からのお客様に喜んでもらえるかあの手この手を考えます。
ウェルカムの花束に温水プールでのフィットネス指導や地元の山菜などを使った和食など、涙ぐましい努力です。
観光客は町のお店にもお金を落としていってくれます。
中国側スタッフと意見の相違もあり、苦労しながらもようやく光が見えてきました。
倒産寸前のアパレルメーカーを救った中国マネー
一方で中国政府が主導して立ち上げた企業CITIC(中国中信集団)の傘下にある投資ファンドが、今多額の資金投入をして再建を図っているのが、渋谷系アパレルメーカーの「マーク・スタイラー」。
低価格、多種多様のブランド展開が裏目に出て、約30億円の赤字を計上し、中国企業からも撤退を余儀なくされました。
シティックキャピタル・ジャパンはすぐにマーク・スタイラーのブランド数を大幅に減らすことで、早期の黒字転換に成功。
今や中国の巨大なネット通販市場で可愛くて品質も良いマーク・スタイラーの商品は大人気です。
モデルによって商品の売れ行きが違うとなると写真をすべてそのモデルで撮り直すなど、
緻密なリサーチと素早い対応で売り上げは飛躍的に伸びています。
まとめ
日本の企業は日本の市場しか見ていないが、中国にはチャンスが埋もれている、それをお手伝いしたい
というCITIC幹部の言葉がこれからの日本企業の方向を示しているように思います。
マーク・スタイラーのネット通販の売れ行きに、中国が持つ巨大なマーケットを実感しました。
私たちは中国をもっと理解しなくてはいけませんね。
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