ファッション用語というのは、
時代時代に合わせて常にアップロードされるものです。
それは、ファッションにおいて「いけている感じ」であったり
「今っぽさのセンス」は大きな要素だからです。
どんなに服自体がオシャレでも、
オシャレな感じがしなければ
商品価値は下がってしまいかねません。
だからこそ同じ形に見えても何と表現するのかは、
ファッション業界において大問題であり、
特に流行に敏感な若者にカッコいいと思わせる為に
言葉遣いを変えるのも重要なことになります。
「タートルネック」は新しい呼び方!?とっくりセーターやハイネックは死語!?
- タートルネックが新しい呼び方なのか
- とっくりとハイネックは古いのか
ということについては、
まずとっくりセーターとハイネックを分ける必要があります。
今の日本で、首がすっぽり隠れるタイプの服をとっくり、
セーターならとっくりセーターと呼ぶのは
かなりお年寄りの事が多いです。
そもそもとっくりセーターという呼び方が、
お酒のための食器であるとっくりから来ている訳で、
若い人の中にはお酒を楽しむ文化があまり無くなってきていることもあり、
下手をするととっくりという物をそもそも知らない人達も
決して少なくないです。
そういった日本における文化の推移も背景に有り、
ハイネックつまりハイは「高い」ネックは「首」ですから
分かりやすく表現を変えたということです。
ではタートルネックは何かと言うと、
タートルのネックですから、
亀が首をすくめる様子から作られたワードです。
基本的にはカナ表記のものは今風として通じやすく、
平仮名や漢字のものは現代感がやや低いという認識となっています。
同様なものでは、もも引きがスパッツという呼び方も併用されたり、
スパッツの一部はレギンスやレギパンと呼ばれて来ています。
タートルネックとハイネックは両方カナ表記ですから、
特にどちらが著しく古い感じというのはありません。
とっくりセーターとタートルネック、ハイネックの違いは何?実はどれも同じ?
とっくりセーター、タートルネック、ハイネックと表記されるもの達は、
実は大きな違いはありません。
つまり形として首を覆うという事であり、
その条件を満たしていれば何れでも
著しく間違っているという事にはなりません。
しかしハイネックに関しては、
ハイつまり高さがどの位かの規定がありませんから、
ある程度首回りが高ければハイネックと表記出来ます。
顎に当たる程まで高く無くとも
ハイネックと言えるわけです。
それが、タートルネックととっくりセーターでは
基本的には通用しないという差はあります。
タートルネックと言うからには
亀が首をすくめる様子に近くなければ
表現として適切ではありません。
とっくりに関しては
言葉が生まれた時代に顎に当たるほどまでのタイプの物でなければ、
いわゆるクルーネックや丸首と呼ばれるような、
全く違うデザインしか無かったので、
やはりネックは少し高め位では当てはまりません。
また、とっくりセーターはセーター限定の言葉ですが、
今ではハイネックに関しては
カットソーと呼ばれる生地の薄いものや夏物でも使いますから、
違う意味合いになる訳です。
その点、タートルネックはハイネックに比べて
ニット素材のイメージが強いという違いがあります。
まとめ
洋服やファッション小物は、
その物自体がオシャレであることも大切であるのは間違い有りませんが、
それに伴わせるイメージがとても大きな役割を担います。
だからこそファッション業界は
一通りの流行りが過ぎると
同じようなデザインやほぼ同じものであっても、
新しい今風でセンスの良いものというアピールの為に、
新しい用語を作り世間に広めていきます。
何が正しいかということより
センスの良さを感じられるかが重んじられる事の結果として
これ等の表現がシーンによって使い分けられているということです。