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二ノ宮金次郎と聞くと、薪を背負って本を読んでいる銅像をイメージしますよね。

うちの学校にはありませんでしたが、怪談話の本や映画で登場してくるのを見たので、歴史に名を残しつつも、お化けの世界の人という印象の方が強かったです。

ところが、偶然立ち寄った図書館で、昔偉人の本をよく読んでいたことから、久しぶりに読んでみたいなと手に取ったのが、こちらの児童書でした。

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二ノ宮金次郎が農業を始めたきっかけ

二ノ宮金次郎は、殿様に仕えてどうのこうのと近年テレビで見たので、もしや遠山の金さんなのかなと思い、働き者で勤勉家で有名なだけではなく、凄いことをしたのではと思ったり、道の駅二ノ宮に近年訪れたのも何かの縁かなと思い、読んでみたくなりました。

読んでみると、金次郎の家は父親が農業で成功した人でした。

小学校位の時に父が病で倒れ、母と仕事を手伝いましたが亡くなってしまい、家計が苦しくなりました。

下に弟が二人いて、生まれたばかりの一番下の弟は親戚に預けられましたが、母親の元にいた方がいいのではと考えた金次郎は、母親の分まで休むことなく働きました。

夢中になって休憩を忘れて物事をしてしまう癖が私にもあるので、理解出来る気がしますが、それが農業なのには驚きました。

自分も求職中なので、親に何かあった時の事を思うと、他人ごとではないと感じました。

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幼くして一家を担う金次郎の苦労

金次郎達が親戚の葬式に出ると、「こちらにどうぞ。」と他の人と違う部屋に通されます。

それが貧乏だから関わりたくないと言う意味だったから、いつの時代も世間の厳しさがあるんだと思いました。

母も亡くなり、幼い弟達はおばあさんの家に預けられ、金次郎はおじさんの元で住み込みで働き、そのわずかな稼ぎを仕送りしていました。

夜に明かりをつけて勉強するのが気に入らないおじさんは「明かりがもったいない。」と注意し、金次郎はお金がたまるまでは家を出られないと考え、自分で明かりの燃料を栽培します。

勉強でわからないことがあると、寺などに赴いてそこの人と勉強について討論したり積極的に勉強に関わるところも凄いです。

学校時代の自分は、わからなくても先生や周囲の目を気にして質問しようと思えませんでした。

20歳になると自分の田畑をもつまで成長しますが、それを他の人に与えてしまい、殿様の元で節約術を教えたり、田畑の指導をしたりします。

やはり下っ端が良い気になるなと思う人もいたり、仕事に夢中になって奥さんに離婚されたりもします。

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金次郎なりの生き方と農業とは?

農民になかなか受け入れてもらえない金次郎は、口で言っても無理ならと山にこもって断食をします。

金次郎がいないことで仕事がうまくいかないことに気付いた人々は、金次郎の元へ行って、もう一度手伝って欲しいと言います。

大人げないようにも見えますが、自分も似たようなことをした経験があると思いました。

また、以前悪いことをしたことから、リーダーとして見てもらえない農民がおり、金次郎は自分の持っている田畑を全てみんなのために使ってしまうように言います。

貧乏になってしまうと農民は言いますが、逆に信頼を買い、田畑が大きくなりました。

自己啓発本にも、お金がなかったら全額のお金を誰かの為に寄付しなさい、そうすれば誰かが助けてくれるでしょうと書いてあるのを目にしたことがあるので、このことなのかなと思いました。

田畑がいつもと違う事から、飢饉に備えて米ではなくひえを育てたことで、金次郎の担当した農村は生活を救われたことも驚きましたし、病気をしても自分の足で動こうとしていた生き方が良かったです。

まとめ

読み終えた後、凄いことをしたのに怪談話になったり、教科書には「彼のしたことは大きなことではなかった。」と書いてあったのにはショックでしたが、確かに金次郎一人で全国を回るのは大変なことなので、その通りなのかなと思いました。

だけど、彼が亡くなった時、沢山の人が悲しみ、その意思を受け継いだ人が多かったことで、今の農法があるのだと思いました。

生きていると悪いことに流されそうになりますが、彼のように良いと思ったことを貫いたり、時に間違ったことをしていないか振り返れる人生を歩めたらいいなと思いました。

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