痴漢許すまじ!しかし冤罪の危機勃発!
今回のテーマは痴漢と、冤罪です。
凛々子が担当した電車内での
女子高生への痴漢事件に真犯人が現れた、
という一報がもたらされました。
しかし、警察・検察がその取り調べに関して、
さまざまな検証をしてみても、
不審な点もなく、地検の皆は首をかしげるばかりです。
追い打ちをかけるように凛々子の実名を挙げて、
被疑者がマスコミに情報を発信し、危機的状況に陥ってしまいます。
痴漢事件は確かにあった、そして証拠も。
冤罪を主張するようになった
被疑者・村井のてのひらには、
被害にあった女子高生の制服のスカートの繊維が
確かに残されていたのです。
しかし、横浜のその事件を自分の犯行であると自白した男は、
埼玉県警に現行犯で逮捕されていました。
浮かび上がる矛盾と、
打ちひしがれて検事を辞めようかとまで思い悩む凛々子でしたが、
事務官の相原や検事の大塚らは、
そんな彼女のために懸命の援護を行います。
ことに大塚がもたらした埼玉地検での捜査資料には、
大きなヒントがありました。
突き崩されかかったその事件の鍵は、
不特定多数の「痴漢常習者」が集う裏サイトの存在にあったのです。
胸糞が悪くなるようなその痴漢常習者の
情報交換の内容に激怒する凛々子らは、
さらにある事実に気付きました!
IC定期券に隠された情報とは
「冤罪」を作ってしまった検事として、
実名報道されてしまった彼女に対して、
家族や仲間は温かく、そして力強い励ましをもって対応していました。
下町のちゃきちゃきの豆腐屋一家は、
時にがさつですがコミカルで、
犯罪に立ち向かう凛々子の大きな支えとなっています。
凹んで帰ってきた彼女を迎えた茶の間の食卓には、
妹とお母さんが作ってくれた大好物がてんこもりの皿が並んでいました。
緊迫していた空気がふっと緩み、
凛々子もまた翌日から頑張ろう、
と泣き笑いの体で決心するのです。
そして、そんな彼らがたどりついたのは、
事件のあった路線で使われたIC定期券でした。
そこに記載された個人情報から導き出された手掛かりは、
事件の本質的を大きく塗り替えることになっていくのです。
冤罪の可能性をつぶしていったら見えたもの
事件は、
より大きなスケールのものとなっていきました。
そして、被疑者である村井が訴えた冤罪は、
限りなく「黒」であり、
最後の詰めを残すのみとなりました。
凛々子の闘争心は、
冷静ではあっても燃え上がり、
正義を求めて突き進むのです。
物語の始まりでは彼女に翻弄され、
持て余していた事務官の相原も、
今ではすっかり彼女のペースに巻き込まれて全力疾走状態でした。
二人合わさると見事な化学変化で、
思いもよらない発見をしていきます。
そのパートナーシップを安田顕さんが、
素晴らしい表現力で押したり引いたりして盛り上げてくれています。
彼の眼のお芝居は凛々子以上に「正義」を語っており、
涙をこらえて赤くうるんでいたり、
許せない相手に対する静かな怒りを湛えていたりと、
毎回圧倒され、見入ってしまいますよ。
まとめ
凛々子に降りかかった冤罪の疑惑は、
もしそうであったとしたら許せないことです。
しかし、世の中で絶対にないとは言い切れない事です。
相原が弁護するように、
凛々子の仕事はいい加減なものではありませんが、
それでもこういったことは起こってしまうのです。
登場した女子高生たちは、
口々に今回だけでない痴漢の被害を語ります。
それは、大人として情けないとしか言いようのない事態でした。
実在の警察、そして検察には、
痴漢に対しては断固たる処断をお願いしたいです。
ですが、冤罪はダメですね。
「正義」は、
正しく行われるからこそ「正義」なのですから。