映画「スター・トレックイントゥ・ダークネス」は、2013年8月23日に劇場公開されたJ・J・エイブラムス監督によるSFアドベンチャーになっております。
元になっているのは、ジーン・ロッデンベリーによる特撮ドラマです。
スター・トレック イントゥ・ダークネス ストーリー紹介(ネタバレなし)
2259年、ジェームズ・T・カーク艦長はU.S.S.エンタープライズ号を率いて宇宙空間の旅を続けていましたが、偶然にも立ち寄った惑星で未開の種族を火山の噴火から救い出しました。
サンフランシスコに本部を置く宇宙艦隊に呼び出されたカークは、お堅い上官から独断によって航路を外れた越権行為の責任を追及されて艦長の職を解かれることになります。
相次いで発生しているテロ事件の実行犯と目されるジョン・ハリスンの対策を練るために、サンフランシスコには世界各地から高官が集結していました。
突如として発生した爆発によって生命を奪われた上司の代わりに再び指揮を執ることになったカークは、ハリソンに隠されている意外な過去を突き止めるのでした。
主人公のカーク艦長の魅力
数多くの名俳優たちが歴任してきたジェームズ・T・カークを、クリス・パインが貫禄たっぷりに演じているのが良かったです。
見ず知らずの惑星の住人たちを救うために、自らの降格処分を恐れることなく身体を張るシーンには勇ましく感じました。
昇進や成績ばかりを気にしてしまう、他の乗組員とのコントラストが伝わってきて面白かったです。
宇宙船内のマニュアル化された人たちの様子には、無機質なオフィスの中での日々のルーティンワークをこなす現実の世界のサラリーマンのような気がしました。
実験段階の兵器をためらうことなく積み込んだり女性の科学士官を規則に逆らって搭乗させたりと、常識では捉えることが出来ない破天荒な艦長ぶりが痛快でした。
映画「スター・トレック イントゥ・ダークネス」を見た個人的感想
オープニングショットで映し出されていく未開の惑星の災害シーンには、中世ヨーロッパにおけるアフリカ大陸や中南米諸国への植民地支配に重なるものがありました。
200年以上未来の世界が舞台になっていますが、遺伝子操作やエネルギー問題などの最先端技術の危険性には今の時代にも繋がります。
ベネディクト・カンバーバッチが扮している、凶悪なテロリストのジョン・ハリソンにも単純な善悪二元論では捉えきれない複雑さがありました。
如何にして敵を倒すかばかりを描くのではなく、何故過ちを犯したのかというバックグラウンドを掘り下げていく展開に惹き込まれていきます。
何時しかカークとの間に芽生えていく、敵対心を超えた奇妙な関係性が印象深かったです。
まとめ
往年のファンを唸らせるほど作り込まれた世界観と、独自の着眼点から進行していくストーリーが見どころになります。
かつてスター・トレックに夢中になった世代の方たちには、是非とも鑑賞して頂きたい1本だと思います。