私の彼は、自分でも「俺、センスがないんだよね」とよく言うのですが、本当にセンスがないのです。
かといって、「え。」と絶句したり、どうしようもないものをくれるというのではなく、
「うーん」とうつむいてしまうような、「惜しい」という度合いになります。
最初のプレゼントはお菓子を食べた後のミッキーの入れ物?
まず、思い出すのがつきあう前、職場の私のデスクの目の前・・
というか、共同デスクの真ん中に、意気揚々と彼が持ってきたものがありました。
しかも私がまだ出勤する前です。
きっと私が喜ぶと思ったのでしょう。
最初「?!」という感じの表情になった私が見たのは、ディズニーランドへ行った時に買ったと思われる、ミッキーの顔のお菓子の入れ物でした。
オレンジ色で、確かにまぁ、ミッキーファンなら嫌ではないですね。
でも、わざわざ会社の机のここへ?
ゴミ箱にするのもきっと彼に失礼だろうな、と思いながらも、私も彼を喜ばせようと、
電話で「ありがとう。」と伝えました。
が、次の言葉が見つからず、とても困りました。
なので「デスクの前に、オレンジ色があって、気持ちが明るくなるよ」と言いました。
自分でもこれって、いっぱいいっぱいだな、という言い方でした。
周囲にゴミと勘違いされて慌てる
しかも、その話には続きがあり、そのミッキーの顔型の入れ物を多少不便さを感じながらもそのまま置いて仕事をしていると、
3人くらいの男性職員が、大きな声でそれについての議論を始めたのでした。
「こんなの、いつの間に誰が持ってきた?」
「ゴミ箱じゃね?!」
「え。プレゼント?いや、いくら何でも、もっといい物あげるよな」
「俺ならこんなん、踏んでぶっ壊すけどな」
などなど言いたい放題です。
私は冷や汗もので、なんとかフォローしようと、思いつく限りのことを言いました。
「え。でも、ミッキー可愛くないです?オレンジ色だから、机周りが明るくなって、いいじゃないですかぁ。」
と、しどろもどろです。
けれども何とかそれ以上の展開になることには成功し、
「え。そお?楽天思考だねー」と、笑って去って行きました。
お互い、相手を思いやる気持ちこそがプレゼントだから
会話を直撃で聞いていた彼は、予想通り落ち込み、
「あのさ、嫌だったら、捨てていいからね。本当は捨てる前にもったいないと思って持ってきただけだし」
と言っていました。
私は、そんな彼の言葉に励ましの言葉も見つからず、
それでも何とか解決に向けるべく、彼の意識がそこから離れる頃を見計らって自然消滅的に捨てたのでした。
彼が気づくといけないので、暫く自分の車の助手席に乗せ、
「可愛いから、私の運転席の横に置いておくことにしたの~」的な感じで、随分気も使いました。
何故ここまでしたかって?
彼が大好きだったからです。
センスなんてなくても、彼を思う気持ちに何の支障もありません。
しかし、その後も彼のセンスのなさにはたくさんの思い出があるのでした。
まとめ
見方を変えると、それだけ彼は私にいろいろな物をくれている、ということにもなります。
仕事柄、彼はあちこち出向くので、そこでいろいろな物を購入してきてくれます。
有名な食パンとか、ケーキとかですが、これがまたいまいち私の口には合わないのです。
ケーキは甘すぎるし、私はパン党ではないし、先日行った北海道では
生キャラメル?うーん、北海道でそれですか?
と思うのですが、彼が私に喜ばせようと購入してくれるとを考えると、
私はつい「ありがとう!」の後にハートマークをつけてメールするのでした。
きっと、私も彼にはいろいろ気を遣わせていることがあるはず
と、お互いを思いやり合う関係を、今後も大事にしようと思っています。