子育てが落ち着いてきて、ようやく自分の時間が出来るようになり、お小遣い稼ぎに人生初のパートをしていた時の話です。
そこは、某大手グループの飲食店で、私は平日のランチタイムに働いていました。
パート仲間は皆さん、同年代の子供を持つお母さん達で、よく聞くようなイジメなどは無く、人間関係には特に不満はありませんでした。
ところが、その店が抱えていた最大の問題、それは、あまりにもダメダメな店長だったのです。
ダメ店長はクレーム件数ナンバーワン?!
ランチタイムは近隣のオフィスで働く人々が大半で、いつも適度に混雑していましたが、パート同士の連携もとれていたので、お客様からのクレームを受けた事はありませんでした。
問題は主にアルバイトの学生さんが働いている、平日のディナータイムと土日の営業でした。
お客様の入店に気付かず放置してしまったり、
ちゃんとしたサービスが行き届かなかったり、
ラストオーダー時間前の入店を断ってしまったり
という、クレームの数々が本社を通じて伝わって来ていました。
けれども、そんなクレームをよそに、最も名指しで批判されていたのが、ほかならぬ「店長」だったのです!!
もちろん、普通であれば、クレームに対応すべき立場の人間です。
しかし彼は、最も接客業に不向きと言える性格で、日頃から動きがキビキビしておらず、声は小さく滑舌が悪く、何よりあらゆる事へ対して気配りの出来ないタイプでした。
悪いのは一体だれですか あなたですよダメ店長!
そんな彼の言動は、お客様をしばしば不愉快な気持ちにさせて、
「オーダー待ちが何組もいるのに、ノソノソとカウンターの中を歩いていた」
とか
「まかないを食べているのか、口をモグモグと動かしながら、お客の前を行ったり来たりしていた」
などという、信じられないようなクレームが度々寄せられていたのです。
いくらパートやアルバイトが、安い時給で懸命に働いても、店長の言動が台無しにしてしまい、リピーターがなかなかつかないという残念な結果になっていたものの、
原因を作っている本人に自覚がなく、度を越した節電(客席のエアコンの温度設定)や、人件費削減の為に無意味な休憩を入れるなど、どんどん間違った方向にコスト見直しがされて行きました。
ダメ店長!人に言うなら、自分がやってみれば!?
要するに、
彼は自分が出来ていないことを、人に対しては当然のように求めるのが、一番ゆるせないところなのだ、
と気づいた私は、遂に実力行使に出ることにしました。
そう、それは仲の良いパート仲間と一緒に、辞めてしまうということ。
お小遣い稼ぎのパートで、そこまで無理しなくても良いかなぁと思っていた矢先に、条件の悪くない別の仕事が見つかったのです。
それまで、ただの一度も遅刻や欠勤をした事がなかったけれど、
最後は、契約書に記載されていたギリギリのタイミングで「辞めさせていただきます!」宣言をして、その1週間後に退職しました。
私が辞めてしばらくは、新しい人を育てるのに苦労するかもしれないけれど、母や妻の代わりは誰もしてくれないので、思い切って辞めてよかったです。
ダメ店長の特徴 まとめ
どこへ行っても、ダメダメな上司はいたけれど、今回の店長はけっこうなレベルでした。
そんな彼が、それなりに出世できてしまうというのにも、外食産業の闇(なかなか優秀な人材はいつかない)を見たような気がします。